きつつき懐古録4

雑炭か下駄にしか使われていなかったブナ材を使って、高山に曲木家具の工場ができたのは今から100年前。地元の青年実業家たちが出資し合った、株式会社としてのスタートでした。

一世紀を経て、私たちは地場産業としての変わらぬ想いをもって進んでいます。

「きつつき懐古録」では、先人たちが生み出してきた家具を、次の100年につながる証としてご紹介します。


「マッターホルン」 No721 アームチェア

戦後の復興を経て、日本は「いざなぎ景気」と呼ばれる高度成長期に突入します。これは、そんな好景気の中で、変化する日本のライフスタイルに合わせて作られたアームチェアです。

工場が大都市を中心に立地されたことなどから、都市部への人口集中が加速し、暮らしも大家族から核家族化へ転換していきます。飛騨産業でも、団地での暮らしをイメージしたリビングとダイニングが兼用できるコンパクトなセットを作り始めました。

カラフルな塗装や張り布が昭和40年代の日本の景気を反映する、華やかで軽やかなチェアです。飛騨産業が誇る曲木を活かした流れるようなデザインは、今見てもモダンで美しい存在感を放ちます。

「マッターホルン」

No721 アームチェア
W63×D52×H69 SH37.5
製造 昭和40年代
材料 ブナ材
塗装 ラッカー塗装

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