取り組み

飛騨職人学舎

相撲部屋みたいに寝食を共にしながら腕を鍛えて人間性も磨く、
新しい徒弟制度を社内に取り込めないものか。

 

「相撲部屋みたいに寝食を共にしながら腕を鍛えて人間性も磨く、そこで育まれる職人たちの若い技術力を、まもなく創業百年を迎える飛騨産業の、次なる百年を目ざす足場としたい」

 

そんな未来像を描き弊社が2014年職人学舎を開校したのは、最強の職人衆を抱える横浜の秋山木工の秋山利輝さんと出会ったのがきっかけでした。

 

秋山利輝氏を高山へ招き弊社社員に講演をしていただきました。

 

秋山木工はスタッフ30名ほどのメーカーながら、宮内庁や美術館、大手デパートや高級ホテルなどからの注文があとを絶たず、職人が腕を競う技能五輪全国大会でも毎年上位入賞者を出す名工集団として知られている。そこで30年前から実践されているのが、でっち制度である。

 

でっち(丁稚)というのは上方ことばで、軽い敬愛をこめてれば「でっちどん」、江戸では小僧や坊主と呼んだようです。商人や職人の家に住みこみで雇われ、雑用や使い走りをしながら作法や仕事のいろはを学ぶでっち制度は、江戸時代から長く日本でおこなわれてきた人間教育のメソッド。ものづくりを志す若者であればなおのこと、親方と生活を共にすることで技ばかりか心や立ちふるまいも身に継いで、一人前の職人になっていったのです。

 

 

技術を磨くことは、人間性を磨くこと。
集団生活から生まれる新たな時代の「匠」。

 

千差万別な環境で育った若い才能を公募し、寄宿舎に暮らしながら一流の職人をめざし、徒弟制のなかで切磋琢磨しあいます。生徒たちは毎朝5時に起きてランニング後に手道具をこしらえて工場へ入り、午後からは各自が学舎で木工修業に励む。恋愛も携帯も禁止、日曜日もありません。それがお盆と正月休みを除いて2年間続きます。

 

寝食をともにし、職人の心構えと基本的な生活習慣を身につけ、歯を磨くように観察眼を磨きながら手をこまめに動かし、心身共に飛騨の木工文化を担える新しい時代の「匠」へと鍛えあげます。

 

「やわらかい頭と手を持った人生の限られた時期にしかできない技術の修得と精神修養が、世界に通用する飛騨の木工家具産業の、やがて芯と誇りになってくれることを期待している」

 

2015年度卒業生

 

卒業製作

でっち制度を経て卒業する時には、卒業製作として「お世話になった人へ贈る家具」を製作しています。想う人はそれぞれ異なりますが、感謝の気持ちを込めて丁寧に作られる家具には美しさが宿ります。入学する時は、ほとんどまともに木に触ったこともない生徒が、2年間で様々なものをつくれるようになります。

 技能五輪全国大会

技能五輪全国大会は、青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技大会で、その目的は、次代を担う青年技能者に努力目標を与えるとともに、大会開催地域の若年者に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を図ることにおかれています。


飛騨職人学舎と飛騨産業は家具部門に出場し、優秀な成績を収めています。

第55回技能技能五輪全国大会
銀賞  田立 達也
銅賞  向段 芽生

第54回技能技能五輪全国大会
銀賞  倉本 拓也
銅賞  田立 達也

第53回技能技能五輪全国大会
銅賞  瀧口 修也
敢闘賞 小笠原 章弥
敢闘賞 田立 達也

 

第52回技能技能五輪全国大会
銀賞  瀧口 修也

第51回技能技能五輪全国大会
銅賞  吉家 謙太

第50回技能技能五輪全国大会
銅賞  吉家 謙太

第48回技能技能五輪全国大会
金賞(建具) 吉家 謙太

飛騨職人学舎概要

 

設立目的

伝統の心と技術を大切に受け継ぎ、世界中の人々に感動と喜びを与えることを生きがいとする、
技能と人間力を兼ね備えた一流の木工家具職人の養成、及び次世代への文化継承に寄与することを目的とする。

 

理念

当学舎は卓越した技能者を育成するのはもとより、優れた人間性を育むことに教育目標の重点を置き、下記の理念に基づいて行動する。

  1. 感謝、思いやりの心―現在あるのは自分の親や周りの人たちのおかげであるということを認識し、常に感謝の心を持ちながら、技術の習得に励む。
  2. 状況判断―今の置かれている状況を的確に判断し、その場に応じた行動を取れるように、常に考える習慣を付ける。
  3. 段取りー無駄な労力や時間、材料を費やさないため、効率的に目的に辿り着ける方法や時間配分を考えて準備する。全ての仕事は段取りで決まることを念頭に作業し、物事を筋道立てて考えられるよう意識する

 

目標

職人学舎  
2年間の共同生活を通じて、職人としての生活習慣や考え方を身に付ける。
1年目-徹底した手加工技術の習得。
2年目-機械加工での家具製作を通じて、木製家具の知識・技能を習得する。

 

3~4年目
現場力を身に付ける。-図面を見て製作でき、造作家具の現場取り付けができる。また、施主、設計士と製作における交渉ができる。また、自分の作業の合間を見て後輩の指導を行うことができる。

 

5年目以降
技術はもちろん家具製作の工程・構造を理解できる。また、会社全体やそれぞれの活躍の場でリーダーとなれるように、皆を統率していける人材になることを目指す。また他社へ就職したり自分自身が世界に通用するブランドとして独立するなど、本人の意志により様々な進路を選択できます。

 

入学に関するお問い合わせ

〒506-8686 岐阜県高山市漆垣内町3180
飛騨産業株式会社 総務部
担当:内木 recruit@kitutuki.co.jp