取り組み

キツツキの森・荘川

事業主旨

飛騨産業とその仲間は2010年、ドングリの実のなる森を育て、次世代に引き継ぐ、“環境保全プロジェクト”に乗り出しました。私たちが活動する森は標高1100mの山間に広がる約6haの人工林の伐採跡地です。かつて、その一帯では、生きとし生ける多くの命が育ち、変化に富んだ豊かさを暮らしに与えつづけてきました。多様な生物の存在は私たちにとって、命と命を繋ぐパートナーであり、地球からのかけがえのない贈り物なのです。
この事実に感謝し、後世に引き継ぐため、社員やその仲間たちと地域住民が共に森に行き、ドングリの実のなる永遠の森を育て、命輝ける緑の豊かさを共有することとしました。
私たちはこの森を“飛騨高山きつつきの森・荘川”と名づけました。このプロジェクトがいつまでも生き続けるみんなの小宇宙づくりのスタートとなるはずです。

「飛騨高山きつつきの森・荘川」活動実施計画

1 活動地

高山市荘川町野々俣1288-1
市有林 6.0ha(約18,000坪)天然生林
標高:約1100m~1150m

2 アクセス

高山市西部に位置
東海北陸自動車道荘川ICから約10分
林道に接しアクセス良い

3 実施体制

飛騨産業株式会社を中核とした“きつつきの森実行委員会”を設立し森林整備計画の作成、森林整備活動の運営・実行を図る。

[実行委員構成団体]
・飛騨産業株式会社
・日本熊森協会岐阜県支部
・飛騨杉研究開発協同組合
 (飛騨産業㈱・笠原木材㈱・奥飛騨開発㈱・飛騨測器㈱・飛騨高山森林組合)
・その他 活動の趣旨に賛同する市民

4 仲介者・コーディネーター

・岐阜県林政課(仲介・協定・広報P)
・岐阜県飛騨農林事務所林業課(技術支援)
・高山市林務課(土地の使用許可・計画調整・活動参加)
・高山市荘川支所基盤産業課(地元協力仲介・助言・活動参加)

5 アドバイザー

・東京大学大学院森林科学研究室 教授 酒井秀夫氏(森づくり計画への助言)
・岐阜県立森林文化アカデミー 准教授 横井秀一氏(森づくり計画への助言)

6 森づくりの趣旨

木材は、鉱物資源、化石燃料と違い、太陽エネルギーによって再生が可能な循環型の資源です。サスティナブルな循環型社会を実現するために、継続的に木材資源を育んでくれる森林をつくっていかなければなりません。
過去には、しばしば収益性だけを重視した造林を行うこともありましたが、山林に求められる機能は、水源涵養、治山治水、生物多様性の保全、景観、レクレーション等に加えて、近年はCO2の吸収源機能の重要性も認識されています。
私たちは、このような多くの機能を果たしながら、木材の供給源としても良好に機能する山づくりを目指します。言い換えると「200年先を見据えた森林づくり」を基本コンセプトに考えています。荘川地内の山林知識の豊富な方への聞き取りや、学識経験者や岐阜県林業普及員等の指導による現地調査をもとに、当該地域の気候風土、地形条件、従来の植生等を重視して、林地をゾーニングした上で、実態にあった数種の施業を組み合わせる方式で森林づくりに向かいます。こうした活動は、長期的な視野を必要とします。そのためには、地域に根差した継続的な活動が不可欠です。当該地域を含めた一帯における自然観察会、環境学習、実際の作業への参加、ワークショップの開催など、多くの市民が参加しやすいような活動方法を立案して行きます。

7 活動内容

(1)森づくりを進めるための事前調査と学習会

  1. ゾーニング(区画分け) 現状を細かく観察した上で区画分けを行う
     aゾーン:既に天然更新に遷移している箇所
     bゾーン:植栽対象箇所
     cゾーン:しばらく観察放置対象とする箇所
  2. 各ゾーンの施業計画策定

11358161723

(2)森づくりの実施

1) 前述の施業計画に基づき活動を行う。
当該団体が実施するが、地元住民、ボランティア、NPO団体など多様な主体の参加によるフレキシブルな体制を整備する。

活動の様子

2014.6.15  草刈り&勉強会

季節がら、たくさん生えてきた雑草を取り除きました。また、きつつきの森に生えている木についての勉強会を行いました。

2013.10.13  植林

前回までは剪定作業や地盤調査を行っていましたが、今回は初めて植林を行いました。草刈りをした後、飛騨産業本社の裏山などで育てていたナラの木を植えました。

2011.8.9  地盤調査

前回までに剪定作業を行った場所と、手を入れていない場所を比較するとその違いが分かるようになってきました。剪定されている方は、されていない方に比べてやはり成長が早いです。一番の要因は日差しがよく当たるためです。
また、場所ごとに適切な植物を植栽するため、地盤の調査を行いました。調査に使用した測定器はロッド先端の抵抗体を地中に挿入し、貫入・回転などの抵抗から土層の性状を調査するものです。

2011.7.16  剪定作業

前回の天然更新の手助けをする作業から1ヶ月と10日ほどが経過し、背丈を超えるような樹木も出始めました。この日も前回同様、剪定の作業を行いました。今回は事前に資料を作っていき、樹木の名前と切る切らないの識別を確認しました。

2011.6.4  天然更新に遷移している箇所の補助作業

天然更新の手伝いをするにはまず、樹木 を見分けなくてはいけません。樹木に対する知識を得ることで、はじめて残すべき木と伐るべき木の判断がつき天然更新の手助けをすることができます。先生に 樹木の説明をしていただいた後、木に名前を書いた紐を結び、見分けられるようにしました。

2010.11.4  調印式

写真は左より、高山市長・國島芳明氏、飛騨産業社長・岡田贊三、岐阜県林政部部長